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美容室開業の資金不足を助ける3つの方法

美容室開業の資金不足を助ける3つの方法美容室の開業

美容室をオープンするにあたって、多くの方は数年前から自己資金を貯め、事前準備をある程度整えてから開業をされる方がほとんどです。

しっかり準備をしていても、思っていたより開業資金がかかってしまったり・・・。
総予算に対しての見積もりが甘かったりした場合、自己資金と融資額だけではどうしても予算が足りないケースがあります。
また、働いていたサロンの急な環境変化や、閉店などの影響によって、準備不足のまま急遽独立する事になる方もいたりします。

開業時の資金不足は、開業後のオーナー自身の資金面のみならず、精神面でも大きな影響を生むことになります。
運転資金が少ない中での出費は精神を病みますからね・・・。

そうはならないよう、一時的な処置にはなってしまいますが、事業の見通しが立っているのであれば十分効果的な方法をいくつかご紹介していきます!

 

 

1.内装の一部・美容器具をリース契約にする

美容室開業の資金不足を助ける3つの方法 | 内装の一部・美容器具をリース契約にする内装の一部や美容器具をリース契約にする事により、手元に現金を残す方法です。

具体的には下記のようなものが多いです。

  • エアコン
  • 加温器
  • ミスト
  • デジパー

一昔前には、店舗ごとリースにして、ガンガン出店させていた業者もあったようですが、そこは色々問題が発生して、今は潰れてしまったみたいです。
そこまで極端な話ではなく、美容器具も含めて一部をリースにするだけでも効果的です!

 

リース契約とは?

美容室開業の資金不足を助ける3つの方法 | リース契約とは?そもそもリースって何?
ってところを軽く説明しておきたいと思います。

 

リースとローンとの違い

「リースとローンは何が違うの?」と思う方もいるかもしれません。
ローンは「分割でその商品を買う」というイメージですが、リースはそもそも買い取りではなく、レンタルのような物なんです。

要するにリース契約とは
リース会社がその商品の所有者で、商品をレンタルして使用する為の使用料を、リース会社に月々支払う契約の事です。
普通にローンを組むよりも利息は若干高めの設定になっていて、契約自体は通常5〜6年が多いです。

契約満了しても、機材の所有者はリース会社です。
満了時に今後どうするか選択する必要があります。

  • 再リース契約を結ぶのか?
  • 買い取るのか?
  • 契約を破棄するのか?

契約時にはリース会社の審査があり、審査を通過しないとリースが組めないので、リースを考える場合、早めに予備審査(予審)を通しておいた方がいいです。

まとめると

  • ローン→分割払いで商品を買い取るので所有者は自分
  • リース→リース会社の商品のレンタル使用料を月々支払い。
  • レンタルしているだけなので、所有者はリース会社

という事です。

 

リース契約のメリット・デメリット

美容室開業の資金不足を助ける3つの方法 | リースのメリット・デメリット人によって買い取るよりもリース契約の方がお得!
なんて方がいますが実際のところはどうなんでしょう?

これは税理士の先生方にも聞いて、実体験も含めて判断すると、状況によって、どちらにもメリット・デメリットがあります。
どちらがいいとは一概に判断するのは難しいんですよね・・・。

 

買い取った場合

美容室開業の資金不足を助ける3つの方法 | 買い取った場合一時的に出費がありますが、総合的に支払う金額は少なくなりますし、更に自分の物になります。

 

リースの場合

美容室開業の資金不足を助ける3つの方法 | リースの場合月々の支払いになるため、現金を蓄えておくことができたり、その時の資金不足を補うことができます。
その代わりに、利息が若干高く、所有者はリース会社なので、最終的には買い取るか再リースかの判断が必要になってきます。

よく、リースは経費になるから得!
なんて声を耳にしますが、買い取っても経費です。

償却期間(その物の価値によって、経費にする年月が変わってくる減価償却)が違うだけで、どちらも経費になるので、やはりケースバイケースで使い分けるのが正しいでしょう。
判断基準を付け加えるとすれば、5〜6年で買い替えがスムーズに出来るものを優先してリースにするといいんじゃないでしょうか?

シャンプー台などは基本買い換える事はないと思いますが、セットイスやローラー、ミストの機材やデジパーなどは買い換える可能性もありますし、設置されていないので工賃もかかりませんので、そういったものからリースにしたほうが良いと考えています。

 

開業時に使える応用術

美容室開業の資金不足を助ける3つの方法 | 開業時に使える応用術開業時にリース活用するとすれば

  • 思った以上に開業費がかさみそう・・・
  • 運転資金が考えていたより確保できそうにない・・・
  • 自己資金不足から借入金額を増やそうと思っている
  • 金額分をリースに回して借入額を抑える

そんな活用方法になります。

例)
シャンプー台を予算が足りないため、中古にしようかと思ってる。
資金不足を補い、欲しいものを設置出来るわけですね!

 

融資と併用する

美容室開業の資金不足を助ける3つの方法 | 融資と併用する開業時の融資のハードルは「1000万まで」と「1000万以上」の融資では、難しさや条件が大きく変わってきます。

明らかに融資額1000万を超えることがわかっている場合は、借入額を増やすしかないですが
「あと100万あれば!!」
という時には、一部リースを活用する方が開業まではスムーズになるでしょう!

リース額が増えると、月のランニングコストが上がります。
何でもかんでもリースにしてしまうと、借り入れの返済+リースになるので、1000万以上融資より月の出費が大幅に増えてしまうかもしれません・・・。

 

融資と併用するポイント

美容室開業の資金不足を助ける3つの方法 | 融資と併用するポイント例えば1500万の融資を受けた場合、全て10年返済で組めれば月の支払いは

1500万÷10年÷12ヶ月=月々12.5万の返済になります
(利息は別途かかりますが、ここでは計算しません)

それを1000万の融資と、500万のリースにした場合だと
1000万÷10年÷12ヶ月=月々約8.3万の返済と
500万÷5年÷12ヶ月=月々約8.3万のリース料、合算すると16.6万の費用が月々かかってきます。

差額の4.1万をどう感じるかはそれぞれですが、多くの独立をお手伝いし、開業後のオーナーの声を聞いている私としては、やはりランニングコストは抑えたいと思ってしまいます。

ケースバイケースで、家賃やそれ以外のコストも含めて負担の少ないレベルでの活用をオススメ致します。

 

2.意外と知られていないディーラー分割払い

美容室開業の資金不足を助ける3つの方法 | 意外と知られていないディーラー分割払い開業時の美容器具って結構費用がかかるので、ディーラーで分割ができるんです!
私がディーラー時代に普通にやっていたので、まあ問題はないかと思いますが、出来るディーラーさん出来ないディーラーさんがあると思います。
取り入れたい場合は、取引のあるディーラーさんに必ず確認してくださいね。

 

場合によってはリースより活用できる

美容室開業の資金不足を助ける3つの方法 | 場合によってはリースより活用できる単純に分割にしているだけなので、基本的には利息が付きません。
更にリースをするためにはリース会社の審査があり、審査が通らなければリースを組むことができません。
この場合はディーラーさんが分割にしてくれるので、審査などは必要ありません。

開業からある程度の売上見込があるけど
「どうしても少し現金を取っておきたい!」なんて時にオススメです。

例)
ディーラーさんから購入する器具が仮に300万あったとして、これを3回に分割できれば、初月の支払いを100万に抑えることができ、200万の現金を手元に残しておくことが出来ます。
開業時は数ヶ月支払いが伸びるだけでもだいぶ金銭的にも精神的にも楽になるかと思いますので、これも結構有効的な資金不足対策です。

デメリット

美容室開業の資金不足を助ける3つの方法 | デメリット

ディーラーが好意で行っているサービス(?)なので、分割回数には制限があります。
大体多くても3回が限界なんじゃないでしょうか?

ディーラーが代わりに支払いをしておいてくれるわけですから、あんまり回数は増やせないんですよね・・・。
一時的な資金不足を補うには有効的ですが、長期で不安があるようであれば、リースの方が有効的かもしれません。

 

礼儀として

美容室開業の資金不足を助ける3つの方法 | 礼儀としてディーラーの好意としてやってくれる事ですから、その他の材料やそのディーラーさんとの付き合い方は、しっかりメインとして考えていかないといけません。

「売上が上がったから良いんじゃない?」という考えではいけません。
少しでも力になりたいという好意を無碍にすると、もしかしたら手痛いしっぺ返しがあるかもしれません・・・。

 

3.居抜きや中古の活用(その他諸々)

美容室開業の資金不足を助ける3つの方法 | 居抜きや中古の活用(その他諸々)最後に、個人的にはあまりオススメはしていないのですが、居抜きや中古器具を活用した資金不足を補う方法もあります。
3つの中では一般的に知られていて、活用している方も多いんじゃないでしょうか?
さらに上記の2つよりも確実に開業費を抑えられますから、そういった意味では活用の幅は広いですよね。

オススメしない理由は、ただ単に否定するわけではなく、この方法は時期が制限されるリスクがあるってことです。

 

居抜き物件はタイミング次第で開業になる

美容室開業の資金不足を助ける3つの方法 | 居抜き物件はタイミング次第で開業になる開業時期は物件次第なので、思ったタイミングでの開業が通常より難しくなります。

居抜きの物件は、一昔前より増えていますが、通常物件よりもやはり数は少なくなり、エリアや店舗規模を妥協しなければいけないケースが多いんです。

「気長に条件にあった居抜き物件を待つか」
「少し妥協をして開業するか」

判断が難しいところですよね。

通常のテナントを探す場合、家賃などもおおよそ目安をつけて探すと思うんですが、居抜きの場合、内装費等が抑えられるので
「多少家賃が高くても契約してもいいかな?」
と勘違いや錯覚が起きてしまいがちです。

初期費用とランニングコストは別物なので、しっかりとした判断が必要です!
自分で計画していたサロン規模やコストを妥協すると、長い経営生活に支障をきたすかもしれません。

とはいえ、開業予算は圧倒的に安く仕上げることも事実なので、
気長に開業を待てる状態であればオススメです!

 

中古の美容器具についての見解

美容室開業の資金不足を助ける3つの方法 | 中古の美容器具についての見解先に個人的な見解を書いておくと、生命線になるような機材を中古にすることは反対なんです。
生命線になる機材というと、シャンプー台やボイラーですね。
設備でいうとエアコンも含む感じです。

上記の機材が故障したら、営業ができなくなるレベルの被害がでる可能性があるんです。
ほにゃららガレー○とかのシャンプー台よりはよっぽどタカ○の中古の方が良いと思いますが!!
お客様に快適に過ごしていただく為の設備なので、できれば中古である形から選ぶのではなく、使い勝手や座り心地から選びたい所ですよね。

結果、選んだ形の中古があったのであれば、そこは費用次第で中古の選択もありかと思います。
もし中古という選択をするのであれば、加温器やデジパー、セットイスなどの割とすぐに買い換えられる機材、がおすすめです。

初期としては資金不足でも、経営状況によってはすぐに買い替えが出来るものを中古にしておくと、資金ができればすぐに変更できます!
これがエアコンやシャンプー台だったとすると、工事が必要になったりするので、場合によっては営業をお休みしたりしなければいけなかったりするケースもあるので、もったいないです。

今の現状ももちろん大切で考えなければいけませんが、将来の事も考えて選択していかないと、結果的にもったいない事になったり、思わぬ事故で被害を被るかもしれません。

 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回書かせていただいた事は、それぞれ慎重に選択するのはもちろんですが、いざという時の方法です。
最初から当てにして予算を組んでしまうと、その方法が使えなかった時に開業計画が頓挫してしまう恐れもあるので、まずは自己資金と融資を合わせた総予算内で、しっかり開業できるような事業計画の作成は必須になります!

  • 予算をどこにかけるか?
  • どこを節約するか?

その辺りも経営の始まりですから、しっかりと考えていきたいですね。

念のため今一度書いておくと、今回ご紹介した方法は必ず出来るとは限らない方法も書かせていただいてますので、それぞれディーラーさんなどに実際に活用できるか確認の上ご活用下さい。

特にリースについては、リース会社の審査が必要になる事と、やりすぎてしまうと月々のランニングコストが上がってしまうので、慎重な金額設定が必要になる事を忘れないようにしてください。

活用できることはしっかり活用して、スムーズな開業を目指しましょう!

 

こちらの記事では、融資を受けう前に知っておきたい基礎知識をまとめています。
是非参考にしてみてください。

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