美容室開業を考えたらまず何をするべきか?

美容室の開業

将来に向けて美容室を開業したいと考えている美容師さん向けて、よく聞く質問を詳しく説明していきます。
現在、独立を目指している美容師の方は特に必見です!

  • 独立開業するためには何から始めたらいいのか?
  • 開業に必要なことはなにか?
  • どんな順序で開業準備を進めたらいいのか?

 

 

美容室の現状知る

現在美容室は、日本全国にいったい何店舗あると思いますか?
すでに開業に動いている方ならもうご存知だと思いますが

令和5年度の時点で「26万4223軒」です。
そして1年間に約3000店が新しく出店・開業しています。

また美容師免許を令和4年に取得した者は
「約17,266人」です。
これは、ピークから比べると減少とはなっていますが、求人倍率の増加を考えると新卒生は1人に付き
10〜30社の美容室の中から就職先を選ぶことができます。

厚生労働省は2023年1月19日付で、令和3年度衛生行政報告例を発表した。

美容所(以下、美容室)が26万4223軒で過去最高を更新する一方、理容所(以下、理容室)は11万4403軒に減少。理美容室あわせて37万8626軒となった。

【2023年1月発表】理美容室の店舗数37万軒に 美容室26万軒、理容室11万軒【2021年統計】 | ビュートピア(Beautopia)
厚生労働省は2023年1月19日付で、令和3年度衛生行政報告例を発表した。 美容所(以下、美容室)が26万4223軒で過去最高を更新する一方、理容所(以下、理容室)は11万4403軒に減少。理美容室あわせて37万8626軒となった。 美容室は過去最高26万4223軒 令和3年(2021年)の美容室の店舗数は、前年度か...

 

開業計画を考える

それでは美容室を開業するまでに、どの様に準備していったら良いでしょうか?
独立する為には、様々な事を同時進行で準備していかなければなりません。
では、具体的に何をしなければいけないのか説明していきましょう。

  1. 企業形態の選択
  2. 物件の選び方
  3. 内装工事
  4. 融資を受ける為には
  5. 生命保険・損害保険の必要性
  6. 器材・商材の調達
  7. 広告・宣伝の出し方
  8. ホームページの作り方
  9. 助成金の申請方法とは?
  10. 保健所への届け出

大きく分けてもこれだけの準備をしなければなりません。
それではそれぞれの流れを説明していきたいと思います。

 

開業時の企業形態の選択

まずは開業時の企業形態から考えてみましょう。
開業するにあたり、非常に重要なことです。
選択肢としてほとんどのケース
「個人事業主」「法人」の2つに分けれます。

この違いは美容室を運営するにあたり、重要かつメリット・デメリットがあります。
その事を理解するにはまずはそれぞれの概要を知っておきましょう。

 

個人事業主

個人事業主とは、株式会社などの法人を設立せず、自分で事業を行っている形です。
よく自営業と呼ばれている形態です。

個人事業主は社長の給与という概念がなく、『売上から家賃・光熱費・材料代・広告費・従業員の給与等を引いたものが所得』となります。

税金の特徴として、経費が計上しにくい点があります。
また、個人事業主だと美容・理容業は社員が何名いても社会保険【健康保険・厚生年金】への加入義務はありません。
ただし、雇用保険・労働保険の加入義務はあります。

 

法人

法人には種類が複数あります。
「株式会社・合同会社・合資会社・合名会社」等が法人に当たります。

メリットは、個人事業主よりも、経費として計上出来る幅がとても広がります。
社長の給与は経費として計上出来るので、利益が出来ている個人事業主の方は節税効果にもなります。

ただし、法人にすると『健康保険・厚生年金・雇用保険・労働保険』の加入義務が出てきます。

 

開業に当っての物件の選び方

  • どんなお店にするか?
  • どこのエリアで出店するか?

今まで働いていたエリアに隣接した所に開業し、既存のお客様を少しでも来て頂くことも考えられます。

現在の美容室からお客様を誘導する際には、現在働いているオーナーと相談しましょう!
でないと、のちのちトラブルの元となってしまいます。
また、新天地で始めたり、地元に戻られて始める方もいらっしゃいます。

美容室の物件は大きく分けて2つあります。
「居抜き」「スケルトン」です。
どちらもメリット・デメリットがありますので、開業資金やどんな美容室にしたいのかをよく考えて決めましょう!

 

居抜き物件

居抜き物件とは、前の美容室による
内装や設備(シャンプー台・鏡・椅子等)などがそのまま残っていることです。

早く・安く開業したい時には、簡単に手直しするだけで、素早く開店することが可能です。
美容室によってはドライヤーやパーマ機やアイロンなども残っている場合もあります。
逆に、内装のみだけ残っている場合でも居抜き物件として出回っていますので、自分が望んでいるものを明確にし、調べるときには注意しましょう。

居抜きにはスケルトンと大きく違う点があります。
それは造作譲渡です。

これは内装や設備が比較的新しい場合に
「内装・設備を買い取って欲しい!」という物件も多くあります。
その場合、物件オーナーとの間に行う賃貸借契約の他に、以前の借り主(前美容室オーナー)との間で内装・設備を売るのが造作譲渡です。

その時に契約するのが、造作譲渡契約や資産譲渡契約をする必要性が出てくるのです。
タイミングなどが合えば、質の高い内装・設備が安く使えるので、少しでも経費を削りたい開業の際にはうってつけです。
物件はとても流動的に移り変わるのでタイミングがものを言います。

 

居抜き物件の注意点


これは使えそうだと思っていた内装・設備が、実は使えなかったり、壊れていた場合に、
修理や解体などの費用が発生し、開業資金が圧迫してしまう恐れがあります。
十分に注意し専門家の話もよく聞いておくと良いでしょう。

 

スケルトン物件

 スケルトン物件とは、内装・設備などがの事を言います。
上記の画像の様に、天井や床すらないのがスケルトン物件と言われています。

そのためいちから、自分の美容室を自由にデザインしカスタマイズ出来る点がメリットといえます。
居抜き物件だと、すでに内装が施してあり、最低限の修正しかできないので、自分の思い通りにならないこともあります。

 

スケルトン物件の注意点

造作費用がかかり、工事の期間が長く開業までの間もカラ家賃を支払う必要が出てきてしまいます。
また、物件によって異なりますが、原状回復等の必要性がでてきます。
これは内装を全て解体する義務です。
移転などの際に解体費用などが発生することも確認しておきましょう!

 

内装工事

内装は美容室の売りの1つでもあるため、こだわりたい美容師さんは多くいらっしゃいます。
ただし、予算との兼ね合い等で、多く時間を使用するところでもあります。
流れとしてどの様なことをするのか簡単に説明していきましょう。

  • コンセプト
  • 平面図
  • デザイン提案
  • パース
  • 修正
  • 着手金の支払
  • 着工
  • 引渡し

前後することや内装屋さんで違う点もありますが、だいたいの流れはこのような形です。
おおよその期間ですが、相談から引渡しまで
「最低でも3ヶ月」はかかるので事前準備が必要です。

デザインは非常に悩むとこですが、専門家ともよく話し合い決めていきましょう!

 

開業時に融資を受ける為には

開業する時には、誰もが悩むのがお金の話です。
実際に開業するときの資金はそれぞれオーダーメイドですが、美容室を開業される多くのケースで
自己資金+融資を利用しています。
では実際にどこからどの様にお金を借りるのでしょうか?

 

日本政策金融公庫

まず、日本政策金融公庫とは、外務省所管の特殊会社であり国の政策金融機関です。

ちょっと難しいですが、簡単に説明すると、経営実績がない創業時の融資を積極的に行っている機関です。
こちらを利用されている美容室さんも多くいらっしゃいます。

ただし、日本政策金融公庫から融資を受けるには条件があります。
創業時に融資をする際には、事業計画書が必須となります。
こちらは、ひな形が決まっており、複数の項目があります。

  • 創業の動機
  • 経営者の経歴
  • サービス内容
  • セールスポイント
  • 設備資金(内装費用等)
  • 事業の見通し(売上見込等)

※こちらはあくまでも例です。

ただし、事業計画書は判断基準の1つに過ぎません。
これだけで融資が受けられることはかなり難しいでしょう。
額にもよりますが、自己資金の約3倍以上の融資を受けようとした場合下記の点により調査が必要となります。

日本政策金融公庫の特徴として銀行と違い
「誰にお金を貸すのか?」ではなく「どこにお金を貸すのか?」という考えなので、まず場所を確保するのが重要なポイントとなってきます。

では具体的になにをすればいいのか?
まず最初は物件のお申し込み(仮決定)です。
お申し込みはこれから条件などを交渉しますよというもので、契約は条件などを交渉した後に締結します。
そして、その「物件に合致した内装の平面図」などが必ず必要です。

次に返済計画書の作成が必要です。
無担保の場合は、計画的に返済してくれるという、が無ければ難しいです。
どの様に集客をし、売上の根拠となる資料などが必要となってきます。

日本政策金融公庫
日本政策金融公庫(略称:「日本公庫」)の...

 

事業計画書の書き方記事

事業計画書の書き方は下記の記事で分かりやすく説明していきます。

美容室開業時の必須書類!!事業計画書の書き方5つのポイントと知っておきたい事例
開業を考えたときに必ず必要になってくる事業計画(創業計画)について書いて行こうと思います。 前もってまとめておいても絶対に無駄にはならないので、早い段階で手を付けておく必要がある書類になります。 この事業計画書の作成について少しでも参考にできるよう書いていこうと思います。

 

銀行

一般的に銀行からの融資は担保が必要となります。
創業する際は、担保がないことが殆どですので、誰かの紹介やコネクションが無ければ難しいでしょう。

可能性としてあるのは、全国信用保証協会連合会を通して融資を受ける形です。
こちらの場合も、基準が1人1人違ってくるので、調査などが必要となってきます。

一般社団法人 全国信用保証協会連合会 | 一般社団法人 全国信用保証協会連合会

 

生命保険・損害保険の必要性

保険とは、将来起こるかもしれない危険に対し、予測される事故発生の確率に見合った一定の保険料を加入者が公平に分担し、万一の事故に対して備えるためのものです。
相互扶助の精神から生まれた助け合いの制度で、私たちを取りまく様々な事故や災害から生命や財産を守る為のもっとも合理的な防衛策のひとつです。

大き分けて生命保険・損害保険とありますので、説明していきましょう。

 

生命保険

美容室経営にとって、会社の安定経営は切なる願いです。

しかしながら、日々激しく変化する経済環境の中で、会社経営には不安定な要素がつきものです。
どんなに優秀な経営者でも、常に状況変化のリスクにさらされています。

さらに経営者に万一のことがあったら・・・
「売上減少・利益減少に対処するための緊急予備資金」
「借入金・買掛金・支払手形の返済、決済資金」
残されたご家族のための「役員退職慰労金・弔慰金」
「相続・事業継承対策資金」

そんな会社の危機を乗り切るために「生命保険」が活用できます。

 

損害保険

賠償責任保険とは第三者に損害を与えてしまい、法律上の損害賠償責任を負担する時に対応するための保険です。

主な例は、仕上がり不良に起因する損害・精神的損害・ 医療行為を原因とする損害などです。
契約に際しては、法人は決算書売上高、個人事業主は確定申告売上高・新規開業の場合は予想売上高などが必要となりますのであらかじめ調べておきましょう。

 

開業時の器材・商材の調達

内装を決めて行くと同時に設備も考えて行かなければなりません。
美容室に必須とも言えるシャンプー台は、多くの方が悩まれることの1つです。

まず物件によって水道の配管位置などを確認しておくことは勿論ですが、空中店舗(2階以上の店舗)は特に
水圧の強さを確認しておくことは重要です。

水圧は美容室の施術に全て直結してきます。
例えば水圧が弱いとカラー後のシャンプー等に時間がかかり、美容室の回転が悪くなります。

後から水圧を増やすことは難しいのが現状です。
ただ大家さんと相談しポンプの増強を行うことも出来なくは場合もあります。

 

バックシャンプー or サイドシャンプー

シャンプー台は、バックシャンプーかサイドシャンプーで悩まれる方が多くいらっしゃると思います。
お店のスペースや配管の問題、機能やデザイン、選ぶ理由は沢山あります。

現在、新しくOPENしているお店のほとんどが
バックシャンプーを導入されています。

また、バックシャンプーをメインで、サイドシャンプーも数台でOPENする美容室もあったりします。
昔はバックシャンプーより水圧も高く力強く洗えるサイドシャンプーの方が気持ちいいなんて時代もありましたが
シャワーヘッドの改良などで、その声はほとんど聞こえてこくなりました。

現在のバックシャンプーのシャワーヘッドは
スクリュー方式で薬剤や汚れがしっかりと落とせます。
シートの角度調整が多彩なものが多く進化してきています。
美容師さんのある一定の年齢を境に、サイドシャンプーのみの経験者、両方の経験者、現在ではバックシャンプーのみの経験者が多いのも特徴的です。

バックシャンプーとサイドシャンプーでは手の動かし方が違うので、どちらかのみの経験者は最初は戸惑うとこもありますが、基本は似ているので慣れれば直ぐに使いこなせるでしょう!

 

美容メーカーと美容ディーラー

先程のシャンプー台や商材を仕入れるには、美容メーカーまたは美容ディーラーから仕入れることになります。
多くの美容室では、常にディーラーさんやメーカーさんが美容室に足を運んで頂き、商品の説明でメニューの提案をしています。
ケースとして多いのは

『メーカー』 → 『ディーラー』 → 『美容室』の流れが多いです。

商材の選択方法は、一般美容室でも業務委託美容室でも、商材を共有する所がほとんどです。
コストのこともあり、選ぶ理由は人それぞれです。

  • 使い慣れたもの
  • お店のコンセプトなどに合わせたもの
  • 知名度のあるメーカーを好む人
  • 人とは違うメーカーを好む人
  • 一つのメーカーにしぼる人
  • いろいろなメーカーを使う人
  • 新しくても良ければ何でも良いと言う人
  • お客様からの信頼もあるロングセラーを選ぶ人

 

【美容メーカー】
カラー剤・パーマ・ストレート・縮毛矯正・ヘアケア商品などを企画し製造まで行っている。
基本的にはディーラーに卸している。
近年メーカーが直で美容室に販売するなどの動きも出てきいます。

【美容ディーラー】
メーカーから買った商品などを、それぞれの美容室に卸している。
シザー・パーマロッド・アイロン・シャンプー台・鏡・椅子など美容師に欠かせないものを取り扱っています。

また、物を売るだけではなくセミナーなどの活動もしており
新商品の使用方法や技術セミナー経営セミナーなど行ったりしています。
メニューのアドバイスや集客の方法等をしてくれるディーラーも多くあります。

 

広告・宣伝の種類と出し方

美容室を開業するにあたり、広告は必須と言ってもいいほど重要なものです。
媒体で分けると「紙媒体」「WEB媒体」分けられるので、詳しくご説明していきましょう。

 

紙媒体の広告

紙媒体は種類が多くあり、美容室では下記のものが一般的です。
広告では無いものの、制作しておくと便利なものも上げておきます。

  1. DM(ダイレクトメール)
  2. チラシ
  3. 名刺
  4. ショップカード
  5. メンバーズカード
  6. スタンプカード
  7. 再来カード
  8. パンフレット(ポスティング・ハンティング)
  9. カルテ
  10. 会計伝票

まず、既存のお客様を開業する美容室に呼びこもうとした場合は、口頭での告知とDM(ダイレクトメール)です。

DMは、はがきサイズが主流でクーポンなどをつけた上で、少しでもいいので
1人1人にコメントなどを書くと、熱が伝わりやすく効果的でしょう!

次に新天地での新規客を取り込む場合は、チラシ等を新聞折込で撒くのが大きく拡散できます。
ただ戻り率はとても低く、開業してからは空いてる時間にビラ配りなどが一般的です。

また、一度ご来店頂いたお客様には、ポイントカードやショップカードをお渡しして、継続して利用頂けるきっかけ作りをしましょう!
次回もまた来て頂けるように、次回予約をその場で頂戴する。

又は再来クーポンカードをお渡しし再来率を上げていきましょう!

 

WEB媒体の広告

現在はスマートフォンの普及にともない、WEBからの集客割合が大半を占めていると言っても過言ではないでしょうか?

WEB媒体は集客サイトが主な広告と言えるので、集客サイトについて説明します。
ホームページは別途下記で説明していきます。

集客サイトに掲載するメリットは多くあります。
サイト自体にに集客能力があるので、開業したてのサロンであってもお客様に認知して頂ける可能性がとても髙いです。
地域やプランなどにもよりますが、新規客を一気に獲得することも可能です。
すでにWEBにおいて力を持っているので、使用することで売上は上がる確率は高いといえます。

また、WEBでの予約も24時間可能です。
WEB予約で一番集中するのは深夜帯と言われているのでとても効果的です。
さらに、WEB上で予約表なども使えるケースが多いので、紙管理からWEBでの管理に切り替えることも可能となっています。

 

集客サイトを使うデメリット

集客サイトからの新規客は、リピートに繋がりにくいことが多いです。
なぜこんな現象が起こるかというと、集客サイトの多くはクーポンを発行しており、新規客には特に安いクーポンを出す流れになっています。
結果、安い初回クーポン巡りをしてしまうお客様が多くなっているのです。

自社ページの制作

ホームページはWEB上にあるもう1つの美容室といえるでしょう。

ただし、見た目だけにとらわれてはいけません。
現在のホームページは情報の多さそして更新頻度が重要になってきます。
そして現在スマートフォンの普及率が大幅に上がってきており、スマートフォンで見られる率が60%〜80%とも言われてきてきます。

一昔はFLASHサイトが流行り、いかにスタイリッシュにそして動きを求めて作られてきました。
しかし今は、見やすく・分かりやすくするために、どんどんシンプルになってきています。
そこで何が重要になってくるかというと、そのサイトに何が掲載さてれいるかが重要となっています。

ユーザーは見た目の良さよりも情報(コンテンツ)の質に注目しているのです。
例えば、美容室の商品ディスプレイはスタイル写真がいかに充実しているか、そしてその写真をみて自分の新しいヘアスタイルが想像できるかが、求められています。

また、ホームページ内では常に最新の情報を発信して行くことが重要となってきます。
その内容も、スタッフの日記的なものではなく、美容に関する事を継続的に発信していく必要があります。

 

助成金

助成金とは「銀行・信用金庫・日本政策金融公庫」等から受ける融資とは違い、一定の条件をみたすことで
「国から返済しなくていいお金が受給される制度」のことをいいます。

融資と勘違いされがちで、「返済しなければいけないのか?」と心配される方がいますが、その必要は全くありません。
助成金は、そっくりそのまま会社の純利益とすることが可能です。
実はあまり、知られておりませんが、助成金の原資となっているのは、企業が納付している雇用保険料で成り立っています。

雇用保険料は被保険者の失業や再就職の際に給付される各種手当だけに使われているのではなく、企業の健全な事業発展の為にも使われているのです。

仕組を理解し、現状自分のサロンが対象であれば申請しない手はありません。
後ほど詳しく説明しますが、多くの助成金を出している厚生労働省管轄の助成金であれば、絶対ではないですが、書類の不備・期限の厳守・不正受給が無ければ、受給できる可能性はかなり高いです。

更に詳しく知りたい方は、こちらの記事でより詳しくまとめています。

美容室が使える助成金・補助金
今回の記事では美容室が使える助成金についてです。 美容室が申請できる助成金・補助金の仕組みや制度についてを詳しく解説していきます。 申請すれば必ずもらえるお金ではないですが、資金調達の手段の一つではありますので、貰えるものは貰っておきたいですよね♪

 

保健所

新しく美容所を開設するにあたって
保健所への確認(許可)が必要となってきます。
美容所を開設する際には、下記を参考して頂き、詳細については開設予定地を管轄する保健所にお問い合わせください。

例として以下の基準等は、東京都内の市町村区域のものを引用しました。
参考程度に見て頂き、美容室を開業したい自治体に確認が必要です。

美容師

・美容師でなければ、美容を業としてはならない。
〔美容所の開設者は、必ずしも美容師でなくてもかまいません。〕
・美容師である従業者の数が常時2人以上である美容所の開設者は、当該美容所(当該美容所における美容の業務を含む。)を衛生的に管理させるため、美容所ごとに、管理者(以下「管理美容師」という。)を置かなければならない。
ただし、美容所の開設者が管理美容師となることができる者であるときは、その者が自ら主として管理する1の美容所について管理美容師となることを妨げない。

床面積

・美容の業務を行う1作業室の床面積は、13平方メートル以上であること。
〔面積は内法(うちのり)により算定する。〕

いすの台数

・1作業室に置くことができる美容いすの数は、1作業室の床面積が13平方メートルの場合は6台までとし、6台を超えて置く場合の床面積は、13平方メートルに美容いす1台を増すごとに3平方メートルを加えた面積以上とすること。

客の待合場所

・作業室には、作業中の客以外の者をみだりに出入させないこと。

・作業前の客を作業室と明瞭に区分された場所(待合場所)に待機させる措置を講じること。

床、腰板

・コンクリート、タイル、リノリューム又は板等不浸透性材料を使用すること。

洗場

・洗場は、流水装置とすること。

採光・照明・換気

・採光、照明及び換気を十分にすること。

・美容師が美容のための直接の作業を行う場合の作業面の照度を100ルクス以上とすること。

・美容所内の炭酸ガス濃度を0.5 %以下に保つこと。

格納設備

・消毒済物品容器及び未消毒物品容器を備えること。

汚物箱・毛髪箱

・ふた付の汚物箱及び毛髪箱を備えること。

消毒設備

・消毒設備を設けること。

<消毒方法>
・皮ふに接する器具のうち、かみそり(レザーカット用を除く。)及びかみそり以外の器具で血液が付着しているもの又はその疑いがあるものの消毒は、器具を十分に洗浄した後、以下のいずれかの方法により行なうこと。

(1) 沸騰後2分間以上煮沸する方法
(2) エタノール水溶液(76.9 %~81.4 %)中に10分間以上浸す方法
(3) 次亜塩素酸ナトリウムが0.1 %以上である水溶液中に10分間以上浸す方法

・血液の付着していない器具等の消毒は、器具を十分に洗浄した後、上記の方法のほか以下のいずれかの方法により行なうこと。

(1) 紫外線消毒器内の紫外線灯より1平方センチメートルあたり85 μw以上の紫外線を連続して20分間以上照射する方法
(2) 80度をこえる蒸気に10分間以上ふれさせる方法
(3) エタノール水溶液(76.9 %~81.4 %)を含ませた綿もしくはガーゼで器具表面をふき取る方法
(4) 0.01 %~0.1 %次亜塩素酸ナトリウム液(有効塩素濃度100から1000 ppm)中に10分間以上浸す方法
(5) 0.1 %から0.2 %逆性石ケン液(塩化ベンザルコニウムまたは塩化ベンゼトニウム)中に10分間以上浸す方法
(6) 0.05 %グルコン酸クロロヘキシジン液中に10分間以上浸す方法
(7) 0.1 %~0.2 %両面界面活性剤液(塩酸アルキルポリアミノエチルグリシンまたは塩酸アルキルジアミノエチルグリシン)中に10分間以上浸す方法

 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

美容室を開業するにはとても多くのことを考え実行していかなければいけません。
これらが出来ていないと、途中で止まってしまったり、資金のショートなどが起きてしまう可能性があります。

しっかりとした計画と次に何をすべきか等を確実に行って行かなければなりません。
ここに書かせていただいたことも、ごく触りの部分となっています。
各分野さらに深堀りしていく必要性があります。

ブログないでは、詳細をまとめた記事が数多くあります。
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